『×』のこと


この2年ほど本当に大変お世話になっている神保町試聴室にて、2023年、自主企画のライブを定期的にやらせていただくことになりました。

まるで年始のような話しぶりですがただいま2月3日(ふみの日です)。12月末に根津さんからお話いただいて、すぐに動けばよかったのですが腹を括るのに少し時間が掛かりました。

以下、1回目・2回目です。


■ 2/15(水) 20:00start
[ 神保町 試聴室 ]
『 ×1 : solo』
ソロ
→ 胃腸炎で、できなくて…また頃合いを見てやります


■ 3/28(火) 19:30start
[ 神保町 試聴室 ]
『 ×2 : trio』
“ …trio plays …songs vol.6 ”
遠藤ふみ(piano)
阿部真武(electric bass)
白石美徳(drums)
http://shicho.org/1_230328/



企画に『×』という名前をつけました。
ばつではないですがばつでもいいです。エックスでは、ないです。


2023年2月15日(水) ひとつめ。
まずソロをします。

この3日前の2/12(日)がFtarriからリリースいただくソロCD『つめたい光、あたたかい青の中』の公式発売予定日で、時系列的に一見レコ発のようですがレコ発は既に終えていてあまり関係なく、純粋にソロをやります。そして人前ではやるつもりのなかったことをひとつ、初めてやろうとしています。『×』大切に、そういう試行を重ねていきたいです。ここから。


2023年3月28日(火) ふたつめ。
阿部くん白石さんとトリオです。

はじめこの企画でこのトリオをする予定はなかったのですが(自分のリーダーでもないので)、1/29のライブ直後すごくやりたくなってその場でお二人に相談して決めました。自分の中で最も素直にジャズに取り組んでいるトリオです。所謂ジャズピアノを好きな人がきいたら変な形をしているかもしれないけれど。
都内開催あまりできていないのもあり、この機会に是非聞いていただきたいです。



『×』の年間スケジュールはかなり未定で、以降はまだ何も決まっていません。自分の気持ちの鮮度を第一に組んでいきたいと思っています。
頻度は月に一回、平日夜ランダムに入れられたらと考えていますが、一緒に演奏する人次第になるかと思います。開演時間は20時が19時半で、22時には必ず終演します。

今年、試聴室は10周年なのだそうです。10年前って、私は20くらいでなんか暗くて風通しが悪かった。あまり思い出したくないですが、あの頃から試聴室、ずっとあるんですね。311の後なのか。
スケジュールを見ての通り、試聴室の企画ものって素晴らしく超ホットな方々がされていていつも満員御礼。はたからみて何奴かわからない私なぞが機会いただいて本当に良いんだろうかって気持ちを未だ拭えずにいますが、結局とても図太いので、大切に確と頂きます。
頑張ります。

『×』どうぞよろしくお願いいたします。





『×』以外にも試聴室でのライブ予定がたくさんあって、そちらも本当によろしくお願いします。

以下、演奏予定より抜粋+一言


■ 2/9(木) 20:00start
“ 鏡の声 ”
藤原大輔(tenor sax, flute, effects)
外山明(drums)
坂口光央(synthesizer, objects)
遠藤ふみ(piano)

鏡の声、約半年ぶり4回目です。
ちょっと緊張、どうなる。
こんなに素晴らしいメンバーなのに私がいるせいで永遠にまとまらない、鏡の声。

■ 2/20(月) 20:00start
甲斐正樹(bass)
遠藤ふみ(piano)
則武諒(drums)
http://shicho.org/2023/02/1_230220/

2年かけて3回目。自分が音楽をやる上で大きく姿勢を改めるきっかけになった初回、やめてたSNSを(twitterだけ)再開するきっかけになった2回目(ごく稀に書くライブ後記があります①→)。
大切にしたいです。もう2週間後なんですね。

■ 3/11(土) 19:00start
“ Uquwa ”
沼尾翔子(歌)
遠藤ふみ(piano)
阿部真武(electric bass)
白石美徳(drums)
http://shicho.org/2023/03/1_230311/

沼尾さんのftarriレコ発とあわせて是非。
Uquwa、今年も邁進します。
Uquwaツイッター頑張って更新しているのでもしよかったらフォローしてください。

■ 4/7(金) 19:30start
田嶋真佐雄(contrabass)
遠藤ふみ(piano)

2回目(初回、ごく稀に書くライブ後記があります②→)。田嶋さんの曲と私の曲をやります。
田嶋さんとふたり、一切の壁が取り払われ空間が無限に広がるような体感があります。
っていうか田嶋さんやばくないですか?

■ 4/14(金) 20:00start
[ 神保町 試聴室 ]
長沢哲(drums)
遠藤ふみ(piano)

2回目(初回、ごく稀に書くライブ後記があります③→)。長崎から長沢哲さん。去年、長沢さんあきさんとの出会いは私にとって大事件でした。思ってたよりも早い再会が本当に嬉しい。
長沢さんとは即興のみやります。この日までの私たちは何を見て、この日はどこへ行けるだろう。



以上2/5時点で決まっている分です。

ライブ後記が頻出すぎて稀じゃないんかって話なんですが稀です。過去書いたものひとつを除いてすべてがこの記事上に載っていて、これから2〜4月、それらの再演が集中しています。大変。



試聴室でのライブ、ひとつ残らず特別で優先度みたいなものはまったくないので、ご都合つくときに是非、いらしてください。
試聴室でお会いできると嬉しいです。







書き上げるの時間かかっちゃって、全然ふみの日じゃなくなっちゃいました。


































余談(というか大きく脱線したので本文から切り出しました)


自分の(特にftarriで取り組んでいるような)即興演奏とジャズは一見だいぶ切り離されていて(まあ、ジャズだったらジャズですからね)、人からもジャズをやる人の即興演奏という感じがしないと言われることが多く、なんなら自分でもそう思っていたんですが、全然そんなわけないなって最近ふと思いました。(補足:自分の中でジャズに内包される即興演奏とimprovised musicに内包されるっぽい即興演奏があって、improvised musicに内包されるっぽい即興演奏をしていると思っていても自分の中ではルーツにジャズのあることがそれは強く影響している、どころか地続きで繋がっていると改めて感じた。)

先日大藏さんが「自分は即興をやり尽くしているから即興をやっても即興ではなくなる」(意訳)って話をしてくださって内心とても共感した(「今やってる即興は自分にとって即興ではなくなる日が来るだろう(そうなったらそれを即興としてやるのはやめる)」とずっと思っていたから、大藏さんからそれをきけたのよかった)(2/13(月) ftarri “Thieves”よろしくお願いします)んですが、そういうこと、こういうこと、慣れるとうっかり考えなくなってしまう。慣れると、というのも惰性だったり思考停止ってわけじゃなくて、この2年くらいでいつの間にか色んなユニットで演奏させてもらえるようになっていて、ひとつひとつのライブに取り組むのが面白い、そうなると別の層で考えることを疎かにしてしまう、みたいな感じです。その慣れに至ることは喜ばしく、考え事も別に考えなくてよかったりするし、なんて流れていってしまいそうだけど、

考えたい。それはどういうことなんだろう。ここはどこなんだろう。あるいはどこではなくて、どこかになりうるんだろうか。考えて、やって、考えて、ひとつひとつ『×』をつける。


と言いながら、『×』、どうしたってつけられないものが自分にとって一等愛おしいものであることを、知っています。
そこを見つけたいです。

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